【率直な感想】 山岸秀匡「ボディビル世界チャンピオンが伝授する筋トレは人生を変える哲学だ」を読んで
今回は日本人ボディビルダーのパイオニアである山岸秀匡さんの著書である「ボディビル世界チャンピオンが伝授する筋トレは人生を変える哲学だ」を読んだ感想についてお話していきます。
山岸さん自身も、自らの人生を赤裸々に包み隠さず書いたということで、生い立ちからステロイドに関することまで詳しく語っておられます。
では、私が印象に残っている内容についてピックアップしてお話していきます。なお、ネタバレ要素も含みますのでご注意を!
山岸さんが伝えたかったこと
本書で山岸さんが何度も強くおっしゃっているのが、「No Limit – 限界なんてない -」ということです。
ボディビルだけに限らず、何かに打ち込んで頑張っている人に、「失敗しても諦めずに頑張れば何度でも挑戦できる!」 「自分で限界を作らなければどこまでも成長できる!」という風に強く背中を押してくれるようなメッセージが伝わってきます。
山岸さん自身も、何度も挫折を味わいながら想像を絶する努力で最後はOlympia(ボディビルで一番大きい世界大会)と並ぶと言われているアーノルド・クラシックという大会で優勝されています。なんとも説得力がありますね。
生い立ち
山岸さんは北海道帯広市出身で、子供のころは野球や少林寺拳法をされていたみたいです。このころから身近に筋トレがあり英才教育というわけではなかったみたいです。
両親の存在
山岸さんの体の特徴と言えば、腕に浮き出ている太い血管です。この体に血管が出やすい体質は父親譲りと仰っています。
また、「No Limit – 限界なんてない -」 精神は、今思えば母親譲りだったかもしれないと言われており、そのエピソードとして山岸さんが高校受験の時に母親は「進学先が決まったならその学校の制服を買ってきなさい!」と言われたそうです。目標に向かって必死に努力すればそれは必ず叶うから、いづれ必要なものはもう準備しておこうというニュアンスでしょうか。
何とも肝っ玉かあちゃんという感じですが、こういった部分が山岸さんの根柢の部分を作っていったような気がしますね。
高校時代
高校時代はラグビー部に入部し、3年生の時にはキャプテンを務めていたみたいです。
ただし、今のように優しくて大らかな感じではなく、オラオラ系だったということもありチームメイトには良く思われてなかっただろうと本人も言われていました。ちなみに、ラグビーの補助で始めたウエイトトレーニングが、山岸さんのトレーニング人生の出発点ということです。
このころから体を大きくする才能はあったみたいで、入学当時50kgだった体重が卒業時は80kgになっていたみたいです。
ボディビルダーとして幕開け
高校卒業後、早稲田大学に入学され「早稲田大学バーベルクラブ」に入部したことでボディビル人生がスタートしています。
この時代のボディビルは、とにかく重たいものをたくさんやるというのが主流で、スポーツ科学などの知識がまだあまり認知されていませんでした。
そんな中で山岸さんは、色々なトレーニング方法やサプリメントを実際に自分の体で確認し、自分のコントロールできる重量でしっかり効かすほうが効果があると信じてトレーニングしていたそうです。
周りの意見に流されず、自分の信じた道を突き進むところがカッコいいですね。
プロ転向と苦悩
大学を卒業し、社会人になってからも数々の大会で優秀な成績を収めてプロへの転向を表明しIFBBプロ資格を取得されました。
当時はプロ資格を手に入れるにはコンテストでの戦績と推薦が必要だったみたいで、当時のJBBF会長に、「命を懸ける覚悟はあるのか」と聞かれ「目標に向かって突き進む覚悟はできている」と言い放ったシーンがあったことは印象的です。
この後から山岸さんはステロイドの使用を始めたのだと思いますが、プロになられてからも数年はサイズ不足で中々成果が出ず、苦悩の日々が続いていたみたいです。
ステロイドと収監
詳しいタイミングは忘れましたが、プロになって数年が経過しコンテストでも徐々に上位入賞を獲得して日本人初のOlympia出場を決定させていた人生の絶頂期に、アメリカの空港でステロイドを所持により逮捕されています。
山岸さんのすごいところは、人生の絶頂からいきなりどん底に叩き落されたにもかかわらず、腐らずに刑務所の中でも地道にトレーニングを続けたメンタルの強さですね。
本の説明にも書いてありますが、ワンデーコンタクトを収監されていた70日間ずっと使い続けていたみたいです。それは刑務所の中で誰かに襲われないように視力は確保しておきたいからと書いてありました。なんとも我慢強いというか。言葉が出ませんね。
誰かにメガネを届けてもらうことはできなかったのでしょうか?笑
まとめ
色々な苦悩を乗り越えながらも努力を重ねていくそのストーリーは、「人生少しずつでも頑張らないとな」と思える良い本です。そして何より分かりやすく真面目な文章を書かれる山岸さんは、本当に良い人なんだろうなという印象を受けました。
冒頭にも言いましたが、何かに打ち込んで頑張っている人にはきっと良い刺激をくれると思います。
ということで、ここまでお読みいただきありがとうございました!
この記事が、少しでもお役に立てればうれしいです🤗
他にも、プロテインを中心にいろんな記事を書いていますので、ぜひ読んでみてください👍
それではまた(^^ゞ